類天疱瘡について

●類天疱瘡とはどのような病気ですか?

全身の皮膚や粘膜にかゆみを伴う浮腫性紅斑、大型の張りのある破れにくい水疱、びらんができる病気です1)
症状などによって水疱性類天疱瘡、粘膜類天疱瘡、後天性表皮水疱症などの細かい診断名が付きます。

<類天疱瘡の病型>1)
●水疱性類天疱瘡
からだや手足にかゆみを伴う浮腫性紅斑や、緊満性水疱(パンパンに張った破れにくい水ぶくれ)、びらんができます。眼や口腔の粘膜にも症状が生じることもあります。
●粘膜類天疱瘡
主に眼や口腔の粘膜に水疱やびらんが生じます。また、のどや鼻、陰部、肛門などの粘膜にも症状が見られることもあります。びらんが乾いた後に瘢痕(きずあと)を残すこともあります。
●後天性表皮水疱症
手足の外力のかかる部位を中心に水疱やびらんを生じます。水疱やびらんが乾いた後に瘢痕(きずあと)を残したり、爪の脱落が見られることもあります。水疱性類天疱瘡と区別することが難しいです。
    

●類天疱瘡Q&A

Q1.類天疱瘡はどうして起こるのですか?(病因)
A1.類天疱瘡は、本来の体に対しては生じないはずの自己抗体が産生される、自己免疫性水疱症です。表皮細胞と真皮細胞をつなぐ部分を構成するタンパク(BP180、BP230など)に対する抗体が生じ、この結合が壊されることにより症状が現れます1)
※自己免疫疾患とは?
免疫は外部から入ってくる異物(ウイルスや細菌など)等の自分以外のものを排除する働きがあります。ここで、重要な働きをするのが”抗体”です。自己免疫疾患は自分自身の組織を、自分以外の異物と間違えて攻撃してしまう自己抗体ができるために発症する疾患です。
Q2.患者さんはどのくらいいるのですか?
A2.全国で7,000から8,000人ほどと推定されています。軽症の方を含めるとさらに患者数は多いと予想されます。 高齢者に発症することが多い病気ですが、若い人に発症することもあります1)
Q3.どのような治療を行いますか?
A3.軽症の場合はステロイド外用剤や炎症を抑える内服剤などで治療します。
中等症・重症の場合は、ステロイド内服剤が治療の中心になります。ステロイド剤の投与量を減らすために免疫抑制剤を併用することもあります。効果が不十分な場合、さらに免疫グロブリン療法や血漿交換療法という治療法を併用しながら治療していきます1)
Q4.類天疱瘡は治りますか?
A4.比較的早期に寛解状態になるとされています。しかし、中には治りにくい患者さんや、再発を繰り返す患者さんもいます1)
寛解とは…病気が完全に治ったという事ではないが、病気による症状が消失した状態をいいます。
Q5.類天疱瘡は他の人にうつる病気ですか?
A5.類天疱瘡は他の人にうつることはありません。 病気になった皮膚に触れてもうつることはありません。

Q6.類天疱瘡は遺伝しますか?

A6.遺伝することは通常ありません1)
1)難病情報センターホームページ 類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。) http://www.nanbyou.or.jp (2017年12月現在)